吹き続けること...
2020.10.9
スタッフブログをご覧のみなさま、こんにちは
先日介護施設でのサックス演奏で、20分× 同じプログラム4回という内容でのご依頼をいただきました
始めに頭に浮かんだのが「最後まで口がもつか?」でした。
サックスを吹く際にはアンブシュアといってマウスピースを包み込む口の形を保つ必要があります。
長時間吹き続けているとこれが疲れてきて、演奏が困難になります。
多分2セットはもつけれど、その後もしぶっ続けだと危ういな、と思ったので、事務所を通じて2セット目の後に短い休憩を入れてもらうようにお願いしました。
当日は、施設5階のフロア突き当たりの小ロビーから演奏開始。
以前は1階のロビーや食堂に皆さんが集まったところで40分ほど演奏していましたが、コロナ禍で大人数は集まれなくなったため5階→4階→〜と短時間の演奏で降りていく形になった訳です。
2セットくらいはまだ余裕がありました。
意外にお若く見える方もいるな、とか、演奏に合わせて指揮の様に手を振って楽しんで下さる方が近くにいらした時は、そのテンポがとても正確だったのでこちらが合わせたり(笑)
この後休憩して3セット目。
どうも違和感があると思ったら、口の中にすぐ水分が溜まる。
これは想定外でした。
口元で外に出ようとブクブクいってクリアな音色にならない。なんとか抑えて進めましたが、メロディが長くロングトーンも入る「川の流れのように」あたりではコントロールを保とうとすごい形相になっていたかもしれません
4セット目は予想通り口が疲れてきて、アンブシュアは緩めたいのに水分は容赦なく外へあふれだそうとする。「川の〜」や「見上げてごらん夜の星を」では譜面を追いながら(…あと半分… あと3段… あと1段… 終わった〜)という状態で、周りがどんな風だったか全く記憶にありません
音色が悪くなって変なビブラートが入っても、ロングトーンが続かなくても、気持ちを込めて吹こう。頭の中で考えられたのはこれだけでした。
曲の間で水を飲んだり、曲にまつわる話をややこまめに入れるなど、後から考えたら対処法はあったのですが、余裕がなくなるとこんなものですね。
とにかく、4回のプログラムを最後まで演奏できて良かったです。良い経験になりました(笑) 今後もっとハードな演奏状況になっても、しっかり対応できる…かな?
ジャスミンティー